どうした?鹿島アントラーズ!
鹿島アントラーズといえば常勝軍団として、過去にはレアルマドリードを苦しめたとしてサッカーファンの間では有名なチームです。
どんなに選手が入れ替わっても、「ジーコスピリッツ」なるものは受け継がれて、常に好成績を残してきました。
J1最多の優勝8回。
昨年までの大岩体制ではリーグ優勝こそ無いものの、17年が2位、18,19年が3位。
残留争いをしていなければ万々歳というチームからみれば贅沢すぎる成績です。
それが今シーズンから監督が代わり、新体制になりました。
中断前から不穏な空気はあったが、そこには天皇杯までの超過密日程の影響もあり、少しずつ調子を戻していくものだと思っていたところに
(町田ゼルビアファンの方には大変申し訳ないが)今日のTMの不甲斐ない結果でした。
一体どうしたというのでしょう。
TMの結果
- 鹿島0-0町田
- 鹿島0-0町田
- 鹿島1-0町田(得点者 OG)
- 鹿島0-0町田
※45分×4本マッチ
180分戦い、鹿島の選手がゲットしたゴールは無く、OGで1点取って勝つという結果になりました。
これがリーグ戦なら勝点4を積み重ね、まずまずといってもいいのかもしれません。
ですが、下部カテゴリーの相手に180分戦って1点も取れない。
これが私たちJリーグファンが期待する鹿島アントラーズの姿でしょうか?
常にポジティブな視点でサッカーを見ていきたいと思っているのですが、今回は辛辣に行きたいと思います。
そして町田ゼルビアファンの方、町田ゼルビアを悪く言うつもりは全くありません。
鹿島相手にOG1点のみの失点で180分を戦うとは凄いと思っております。
ただし純粋な選手のポテンシャルを考えれば、鹿島アントラーズに分があったゲームだと見ておりますので、このような記事を書かせていただいております。
また、私の勉強不足が故に、町田ゼルビアの選手の特徴を理解しきれていない部分がありますので、今回は鹿島アントラーズにのみスポットを当てています。
どうぞご了承ください。
鹿島アントラーズの狙いは?
まず、鹿島アントラーズですが、おそらく1、2本目のメンバーが主力メンバーと見ていいでしょう。
もちろん広瀬選手や土居選手、白崎選手と鹿島はタレントが豊富なので、組み合わせの問題かもしれません。
ですがあまりこちらでメンバーを変えて考えても、それは現実に指揮しているザーコの考えとは異なることが分かり切っているので、1,2本目のスタメンをベースに考えていきます。

ほとんど今年のメンバーは変わりませんね。
右サイドが中断前と変わっていて、ファンアラーノがトップ?(というよりいろんなところにいたけど)に入り名古がSH、内田がSBに入って土居と広瀬が外れたメンバーになっています。
それで、攻撃の際には三竿がCBの間に入り、3人でビルドアップとリスクヘッジを行う
そして両SB、特に左の永戸が高い位置を取り、そのために和泉がスペースを作る
右はどちらかと言えば名古にやらせるために内田がバランスを取っている印象でした
ある程度外に起点を作って、中で仕留めたいというのが、鹿島の狙いに見えました。
プロの分析官ではありませんので、違う部分があればコメントで教えていただけると幸いです。
鹿島アントラーズのどこが問題?
そして、鹿島アントラーズの何が問題か考えてみましたが
まず守備はそこまで悪く見えなかったです。
実際無失点ですし、あれだけ前に出ている永戸もオーバーラップ後の守備への切り替えが早かったです。
ボランチも早期に攻撃の芽を摘んでいて、CBの2人もよくボールを跳ね返していた。
では、ビルドアップはどうでしょう。
前記したように三竿が最終ラインに入り、良くボールを散らしていた。
特に関川から永戸へのロングボールは個人的にはとてもいい視野と技術、勇気を持ち合わせた選択に見えました。
町田もいい左足を持っていると思うのですが、永戸がパスを引き出すポジショニングをしていることもあり、関川のほうが思い切りが良かったです。
そして、サイドには散らせているのですが、縦に効果的なボールが入る機会が少ないように見えました。
ほとんどの攻撃がサイドを経由してなので、町田ゼルビアの守備も自ずとサイドを厚く固めていました。
これは前線の選手の問題もあるでしょうが、出しどころが分かっていれば、どんなに素晴らしいボールを供給しても大きな脅威にはなりません。
三竿が下がって空いたスペースを使って、内田やレオシルバがボールを貰って縦に繋げる。
そんなパターンがあってもよかったと思っています。
あとサイドチェンジも試みてはいましたが、あまり有効ではありませんでしたね。
左が起点になるなら、もっと永戸のフォローに入りながら、逆サイドを狙うべきです。
そして結局一番の問題は攻撃というかFWだと思うのです。
もっとがんばれFW陣
この試合をみていてビックリしたのですが、ファンアラーノのポジションはどこなんでしょうね。
ボランチの場所にいたり、右SBの位置にいたり、最前線にいたりと。
おそらく右CFが定位置なのだと思うのですが、これだけ動かれては味方がやりにくいでしょう。
その分エヴェラウドに戦うスペースが広くできていたり、和泉が前線の空いたスペースに走りこんだりと、彼がいないことを上手く使う選手もいました。
ですが、チームとして攻めたいときに低めのポジションにいるFWの選手なんていりますか?
私はファンアラーノのプレーにも、鹿島がこれを許していることにも、驚きました。

で、エヴェラウドの1トップみたいな形になり、空いたスペースを和泉が活用するとなると、せっかく起点になれている永戸が孤立しているんです。
永戸は素晴らしい左足を持っていますが、一人でどこまでも縦に侵入していくタイプではありません。
賢い選手なので、後ろにカバーがいない場面でドリブルを選択する回数も少ないです。
すると、永戸の取れる選択肢が極端に少なくなるのです。
その中でとれる攻撃的なチョイスとしては人が少ないゴール前にアーリークロスを入れること。
カバーに来れる選手もいないので、せっかく高い位置でボールを貰っても、そこから攻撃が活性化しませんでした。

もちろん、この攻撃で結果が出ればいいんでしょうが、結果がついていないので、前線もとい、ファンアラーノの動きは矯正する必要があるでしょう。
ちなみに、ファンアラーノのポジショニングが功を奏した場面

もともと和泉とエヴェラウドの2トップ気味で攻撃が終わった後、(良く見えなかったけど恐らく)関川から永戸に素晴らしいフィードが出されました。①
すかさず和泉は左サイドに走りこんで、永戸にパスと勝負の選択肢を与えます。②
永戸は勝負を選んで中にカットイン②
ここになぜかポジショニングしているファンアラーノ③
そしてトラップをミスって囲まれて三竿に預ける③
三竿が素晴らしいパスを出す④
名古?(内田っぽくも見えた)がラストパスを出すもエヴェラウドに合わず⑤
といったケースもありましたが、ほとんど他の人たちの功績
上手なんですけどね、ファンアラーノ
ビルドアップに加わろうとするのはいいんだけど、いざ自分を飛ばされたら前線に向かわないのはどうにかして欲しいところです。
エヴェラウドも上手いのはわかりますが、プレーがゴールに直結していないというか、味方のパスの意図をくみ取れていない場面が多く見られました。
まだまだ連携不足でしょうね。
上記の通り、FW陣が合わないから上手くいっていないというのが、今の鹿島の問題だと思います。
結局鹿島は大丈夫なの?
大丈夫だと思います。たぶん
人は昨年から大きく変わっていませんし、いざとなったら昨年をベースとした勝てるサッカーをやれば最低限の結果は出るでしょう。
現状の問題は監督のやりたいことが表現化できていないことと
ファンアラーノがセルジーニョの代わりを果たせていないこと。
これが大きいと思います。
とは言っても、鹿島はファンアラーノとエヴェラウドで3億使ってますから、意地でも活躍させたいのかも知れませんが
ファンは高給の選手を起用しなくても勝ってくれるほうがよっぽど幸せですよ。
もしこのまま上手くいかなければ、最初に首を切られるのは誰か、監督はわかっているでしょうし
鹿島に求められる成績も理解してやってきてるはずです。
そのうち勝利のための変化が訪れると思っています。
ファンアラーノも散々言いましたが、23歳で完全移籍の選手ですからね。
まだまだこれからに期待です。
何より鹿島には若い選手が多く、レンタル加入の選手もいません。
このチームで積み重ねたものは、翌年もその先もずっと力になるでしょう。
今年は何がおきても降格はありませんし、優勝賞金も低くなってしまいました。
結果が出ないときは、育成期間だと言い聞かせて乗り切りましょう。
楽観的にな結論になりますが、これからの鹿島アントラーズに期待しています。
これからの鹿島に必要なこと
①チームとしての原理原則を全選手が体現する
②ザーコは上手く機能しない選手に固執しない
③サポーターは長期的な目で見守る
以上!
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